アーマードギア レイキン戦 二話 [小説アーマードギア]

アーマードギア レイキン戦 二話

木枯らしが吹く赤い砂漠に一筋の道路

道路は一般のAG輸送トラックが通れる片道5メートル幅
そこに少年が一人トランスケースを持ってとぼとぼと歩いていた

ブーン ブーン 携帯のバイブが鳴る
少年「はい・・・ えっ 分かってます」

携帯からの声「頼りにしてるねジャック君、」

ジャック「どうもこちらも何ですが、僕の呼び名の事で、
あだ名でジャッカルとよばれてて、はい」

気力なさげに答える少年ジャッカル

そうジャッカルの学生時代である本名はジャックと言う名だ

紺のブレザーと黒のズボンを着てネクタイは緩んで付けていた

空を見上げ言った

ジャッカル「俺の任務は単純ですから 
それに怖いんですよこのまま無能のままだと底辺の将来がっ
・・いやこれは関係ないかな」

携帯の声「君は素晴らしい素質を持っていると尊敬している、
そして我々は君に期待している、以上だ」

ジャッカルがとぼとぼと歩きある廃墟群に辿り着いた

ウイイイーン

小型偵察機が近寄ってきた

ジャッカル「・・・(もうお出ましか、目的地まで遠いな・・走るか)」

トランスケースを強引に引っ張り中央の廃墟ビルまで走る

すると見えてきたのは巨大なAGの姿

距離が遠くおぼろげに見えてジャッカルには
巨大ロボにしか見えなかった

「おいっ あいつか!」

武装した兵士がジャッカルを指さした

ジャッカル「・・・(そう俺はまた領地を占拠した無所属のテロリストがいるど真ん中に居る
そして武装は無し、助けも救援もこない、
なぜならこれはiBR(アイバレーナ)社、内通の極秘任務だからだ!
今俺はネットで話題になったイカレタ少年Aに成り澄ましている、
がっ、この情報は連中に伝わっているか非常に心配だ
・・死にたくないそして別の意味でも死んでいられか!)」

兵士「おい!止まれお前」

ジャッカル「ブ――ンつかまれオマワリ― 捕まれブ――ン」
声を裏返してアラレちゃんの真似をした

兵士1「はあっ何だ!?」

兵士2「また戦場の恐怖でおかしくなったキチガイか
・・見たとこ子供だブレザー着てるし」

兵士1「おい何してるここはわが軍の重要拠点だ」

ジャッカル「だから輪に成って進めば
ボクラモコワクナ~イ君らはオマワリサン?」

兵士1「だめだコイツほおってもいいが念のため捕虜にしよう 
こいつの身柄でMOBに少しは交渉の餌に出来るだろ」

兵士2「アホすぎる!コイツの場合捕虜になって逆に病気が治ったりしてなあ、はっはっ」

兵士1「名医だな はっはっはっ」

大声で笑い出す二人

ジャッカルを連れ拉致されている地域の住民がいる
サッカースタジアムに連れて行かされた

拉致された住民「なんだまた捕まったのか」

「子供よ」「なんかあいつおかしいぞ」

兵士「しかしでかいトランスケースだな中身は」

ジャッカル「僕のオウチニご用心ですか?」

トランスケースをあさろうとする兵士

兵士「何だこれは!アダルトの本、エロ本か」

トランスケースのポケットを調べる

兵士2「なに積んでんだコイツ そっちの方は正常かアホたれは」

ジャッカルはトランスケースを大事そうに抱える

ジャッカル「ねーオマワリサンもっとエロ本見よう 
本のキャッチは英雄ジャッカル様だ!」

ジャッカルはとっさに兵士のガンホルダーの銃を摑み安全装置を解除して
兵士の胸を打った

ダアアン!

兵士「しっ芝居か!」

崩れ落ちる兵士

兵士2「CQCすら訓練してねえお子様 生意気な」

すかさず銃身を低く構え両手で中央に構え小銃を乱射する

ダン!ダン!ダアアン!

ジャッカル「うっ」

ジャッカルは倒れた

兵士「雑魚が」

ジャッカル「はっはー!じゃあこれからエロ本の立ち読みをしようか」

胸部の小型の防弾チョッキが見え、弾が練りこんで見えた

すかさず右足でトランスケースを蹴った

するとトランスケースのカバーが外れ機械のアームの様な物が生え次に

複数のチューブ官が付いたロボットの獣の様な姿が現した

ウイイン ウイン

兵士「なんだ!新型の小型兵器か!」

ロボット「強襲モードに移行します」

なんとその獣型ロボットは急に素早く飛び上がり兵士の首根っこを掻き切った

兵士「ぎゃあああああっ! ぐごっ」

ジャッカルは獣型ロボからレーザーカッターを取りだし
捕虜の男性に渡した

ジャッカル「これから大きな武力介入が起きる すぐ避難経路から避難して下さい」

捕虜の男性「ありがとう 本当にありがとう」

「帰れる」「ママ」

ジャッカル「行くぞキリン」

キリン「了解しましたジャッカル、これより抹殺行動に移行します」

捕虜が逃げたと知った兵士が階段からものすごい速さで降りてきた

キリンは掻き切った兵士のナイフを取り出し増援の首を突きながら群れを過ぎる

ザン!ザン!ザン!

ナイフを切り上げ首を裂き、銃をこちらに向ける瞬間ナイフで胸を突く

三人目の兵士は持っていた銃を強引に自分に向けさせ発射

ごろごろと惨殺した兵士が倒れる

その狂気じみたキリンの猛攻に腰が抜け泣き叫ぶ兵士

兵士「ちきしょうっ!来るな―」

ショットガンを乱射する兵士、だがその固い装甲をまるで撃ち貫けない

ショットガンを奪い反転してガンを発射するキリン

キリン「残存兵力無し、リラックスモードに移行します。」

ズドオォオォン!

観客席からフェンスを突き破り登場する黒人マーズラー

ジャッカル「まだだいるぞラスボス マーズラ―だ」

黒いマーズラ―「小僧!良いおもちゃだな 俺にも貸して見ろ!」

キリンとマーズラ―が両手どうし摑みある
レイキン戦 中2.jpg
なんと300kgの重りを優々と振り回すキリンと互角に渡りあう黒いマーズラ―
それどころかキリンを横に振りまわして壁に叩きつけた

ジャッカル「死ねよ!」

ジャッカルはハンドガンを乱射する

しかしマーズラ―の肉体にヒットするが表面の皮膚に弾丸が練りこんだだけだ

ジャッカル「バケモンか」

キリン「出力200%」

キリンのアームに頭部のチューブが巻きつき三倍ぐらいの太さのアームになった

マーズラ―「なにっ」

余りのキリンのパワーにマーズラ―の体が宙に浮いた

キリン「捕食行動に移行します」

キリンの顎がマーズラ―の喉元をかみ砕いた

マーズラ―「グッゴオオォ」

ジャッカル「強かったぜアンタ 行くぞ」

キリン「捕虜全員赤外線センサーにより救助可能ポイントに問題なく移動中」

その時サッカースタジアムの屋根が爆破した

なんとAG GMT41-モルセーゴの機体が見えた

メインカメラの単眼の頭部で

マッスルな胴体周りの二脚型AG 多彩な装備がラインナップされ

凡庸性が高い機体だ

ロボットカード モルセーゴ.jpg

ジャッカル「ハイクオリティな量産機モルセーゴ・・
こればかりは手に負えないな、 もうそろそろなんだろ来いよ救援」

ジャッカルになんとモルセーゴの機銃が向く

ジャッカル「俺はお前ら信じたんだiBRのスパロー来いっ!来いよよよよーーー」

シュユーン ズドオオン

一瞬どでかい風切り音が鳴った後モルセーゴの頭部にミサイルが被弾した

ジャッカル「なんかすげーのが仲間に!かっこよすぎるぜ援軍!」

「こちら第八AG部隊ヘンリー、湖岸より標的をロック
中距離ミサイル発射」

しかしモルセーゴのレーザー迎撃システムによりミサイルが迎撃された

緑の虹色の二足歩行の機体BOMS08-サイファーの雄姿が見えた

なんとあのヘンリーが搭乗していた

ヘンリー「iBRの連中と合同作戦か!腕が鳴るゼーーエーイ」

三発目のミサイル発射するサイファー

しかしモルセーゴのレーザーが迎撃

ヘンリー「もう通じないか なら前に出る」

サイファーは迎撃された爆風をくぐりスライドタイヤで前進した

サイファーのFCSが慣性ロックオンをするヘンリー

慣性ロックオンとはメインカメラとパイロットそしてFCSが状況から判断してロックする、
相手を捕捉する一つの方法でロックされた相手は
予測不能回避行動を取るか何を行動すれば回避できるか
解らない状況に陥る高精度の照準である

右腕のレーザーガンを爆風を掻い潜る様に発射した

レーザー光線がモルセーゴの胴体の胸部装甲を砕く

ビイーン ビイーン ロックオンの警戒音と
映像で放射線が流れロックオンされた事を知らせる

モルセーゴは回避を捨ててFCS自体のオートロックオンで
サイファーを捕え両腕武器のガトリングガンを唸らした

ヘンリー「こいつは飛べるぜ」
ロボットカード サイファー.jpg
モルセーゴの照準はメインカメラを破壊され慣性ロックオンができない

その為相手のFCSの予測不能な回避行動をとれば回避できると予測

そして反重力モーターを起動させ上昇した

ガトリングガンをぎりぎり避けつつサイファーは
上空を飛行して機体を反転させレーザーを撃った、
巨大なAGが宙返り中に射撃を行ったのだ

ガガアン!

モルセーゴのコクピット部分にまでレーザー光線が届き
モルセーゴは大破した

サイファーの反転した着地際、大型の高機動戦車がサイファーに主砲を向けた

ヘンリー「着地して体勢が!」

湖岸を大きな水しぶきを起こし赤い機体が現れた、その姿は戦車型のAGだ!

戦車型AG、BOMI10-レイキンだ

グーカード陸戦 レイキン.jpg

ロー「ヒーローは遅れてくる 安心しろヘンリー!」

両腕に持ったアサルトキャノン砲を連射した

ライフルで原型もなく高機動戦車砲身を破壊

テロリスト「うわあああっ!砲身をやられた!」

マガジンを捨てマイクロアームが新しいマガジンを装てんする

戦車搭乗員「赤いAGとサイズは変わらん体当たりだ!」

ローと戦車の間合いが金距離を利用し、
戦車がキャタピラをスリップしそうなほど駆動させ体当たりを繰り出す

ロー「あめえよ」

しかしローのレイキンの脚部が変形しだしそのまま突っ込こむ

ブウウゥン 

さらに脚部から高出力のプラズマカッターを放射、戦車を熱線で貫いた

戦車搭乗員「ぎゃあああっ!?」

大きな爆風を上げ大破する高機動戦車

ジャッカルiBRとBOMのロー達によりテロリストの領地占拠を打破した

「もう大丈夫よ」

「擦りむいただけですんだよ」

捕虜になっていた住民が救助エリアに集まり
毛布に包まっていて互いに励ましあっていた

暫くすると救助用救急車にiBRの装甲車がこちらに来た

厳かな高級車がロー達BOMの部隊付近で止まった

中から一人の研究者らしき姿をした女性が降りた

ヘアースタイルは長身でショートヘアーをした黒髪で白衣を着ていた
二人に会いに来た

ヘンリー「あなたがiBRアンドロイド研究員リョウコ サカザキさんですか」

リョウコ「はいっiBRのアンドロイド部門のサカザキです、
お疲れ様です皆さん、ミッションさすがですね!」

落ち着いてどこか優しそうな口調で喋るリョウコ温和なキャラだ

ヘンリー「この子が例のアンドロイドです、
こちらで匿ったのですが暴れたため取り押さえたらこの様な事」

オートマターの少女は気を失っていた

リョウコ「コーツシールドさんなんて傷なの、
電子筋組織の軽い破断ですか・・すぐに直しますからね」

やさしく丁寧に少女を抱くリョウコ

リョウコ「よしレッツゴーです」

遠くの方でぽつりと一人立っているジャッカル

すると携帯が鳴った

携帯の声「あなたならやってくれると思いました 
そしてすいません、試させて貰いましたあなたを」

若い女性の声だ、そして自分が任務に選ばれた理由を一瞬考えた

ジャッカル「試す・・・ああ俺は約束を守りそして信じた、
そんなとこか、違うか?」

声「あなたが勇気を見せる代わりに私達があなたを守る約束」

ジャッカル「まあ正直ちびりそうだったけど、
俺は今どん底なんだこれからの未来がなだから死ぬ気でやれた、
俺の活躍ぶりどうだったユリウスさん」

ジャッカルの肩に誰かの手が掛った

ジャッカルの後ろでブレザーを着た女子高生が立っていた
レイキン戦リョウコサカザキ2.jpg

ジャッカル「いたのか」

女子「自己紹介です私の名はユリウス、皆スパローって呼んでます」

ジャッカル「君がスパローか!俺はジャック ハイゼン」

スパローは綺麗に整ったロングヘアだ実に清楚で綺麗に見えた

ジャッカル「スパローとは携帯で会っただけだが
あいつの友達だからな信じれた」

スパロー「あいつ?まあ素敵な人なんですね」

スパロー「明日私は南部iBR企業校に登校します
その時に話が有ります会って下さい」

ジャッカル「わかった」

BOMの二人組が機体を移動中に会話している

二人「俺強すぎじゃなかった!?」

ヘンリー「はもった」

この二人は自分の目覚ましい即戦力ぶりに自負をせずいられなかった
その時

ロー「ぐっうおおおっ 痛い脳が焼けそうだ」

ローは頭を抱えのた打ち回る

ヘンリー「うっ 俺は胃か!」

ヘンリー「くそ 俺たちはちゃんと任務をこなしているぞ」

ローとヘンリーの視界内に映像でネス・ハワードが映った

映像は自分自身から来る幻覚の様なもので
他人のその映像は見えなった

ネス「お前らの戦闘力を強化したのはこちらの技術のお陰だ

無用な奢りは任務の失敗を生む、
まあ正直こちらのペナルティ機能が動作するか試しただけだが。」

脳に激痛が走りうろたえる二人

ネス「お前らの脳の活動範囲はこちらが制御している、
激痛や幻覚もお手の物お前らは高度な戦闘員となった半面
こちらの命を預けた身だぞ おとなしく冷静に任務を遂行しろ」

映像のネスが笑みを浮かべ顔がアップになる

ロー「了解しました」

ヘンリー「りょりょうかい!」

なんという境遇に陥ってしまった二人
彼らは指令に対してNOが言えない状態だ

ネス「無事オートマターを届けたならこんど諜報活動をやってもらう

そこら一帯の完備をもうすぐiBRから頼まれるだろ 
私の完全な脳の医療技術で、あの娘のバイオコンピューターをいじった、
今は諜報員となって情報を送るはずだ、
それまで通常の任務そちらの任務に移れ」

ロー「指示はその情報後出すと?」

ネス「そうだ!では頑張ってくれたまえ諸君」

映像と音がしなくなった

ロー「ちっ(愚痴も言えねえな今考えただけで伝わるのかちょっと調べてみるか)」

ロー「ヘンリーコクピットの電源を切れ、話がある」

コクピットの主電源が切れヘンリーの携帯電話が鳴った

電話すると映像が流れローの姿が

するとローは手話をやり始めた

ロー「あーくそ、楽しい時間も任務のせいで台無しだな・・
(1ネス死ねくそがお前ら外道ども死んで腐れ・・・大丈夫か!?)」

ローはヘンリーの映像を見てジェスチャーと手話でコミュニケーションした

ロー「大丈夫みたいだな・・あっ任務任務」

ヘンリー「あたりきしゃりきよ!けっ・・任務がな・・
(俺らが見ている状況は確認できないみたいだな、
携帯電話が奴らの制御範囲でなくて助かったぜさすが
旧式のバイオコンピューターと脳とのリンク環境、けっ)」

ネス「次の任務へ向かえ!」

急に映像と声が現れた

一瞬ヒヤッとする二人は即座に答えた

二人「アイアイサー」





nice!(0) 

nice! 0

Facebook コメント