アーマードギア第14話 黒い人 完結 [小説アーマードギア]

数分前まで宇宙ステーションにMOB投下部隊とBOM部隊の宇宙空間の戦闘による無数の機体のスラスターの光源が飛び交っていたが、その戦況も嘘かの様にとある黒い球体の出現により停止した。

両軍の一斉射撃を吸収する様に防いだ黒い球体。
その中から現れたのはAGゲンブーンとそれに乗ったゴゴと言う人物だった。



巨大な爆発がありさすがに敵味方全機体は静止してしまった、そしてその全機はAGゲンブーンの方に機体を向け待機していた。

タフネスカード AGゲンブーン.jpg

MOB投下部隊員「なっ!? どうなってる? あの機体撃墜されてないぞ!」

BOM部隊員「あの砲撃を浴びて無傷だと!」

MOB投下部隊のベン「どーなってる!?フォワード!俺たちの射線上にいきなり現れてさっきの砲撃全て受け切りやがった」

MOB投下部隊のフォワード「俺はアサルトライフルにミサイルにグレネードほりこみマーシタ」
両軍の通信が行き交う中スラスターや脚部を破壊されたAGエントに乗った隊長機にBOM隊長が一人BOM軍の宇宙戦艦スパルトイの指令室と通話していた。

BOM隊長「スパルトイ第24号艦指令艦どの、早く奴を止める手立てを!」

BOM攻撃指令「分かっている、敵機AGに対艦レールガンを放つ!そのまま射程外で待機しろ」

一方MOB軍の武装輸送船ジャバウォックもゲンブーンに照準を合わせて後攻撃指令官の命令を待った

そこに女性の士官エミルが酷い剣幕で言った
エミル士官「レールガン発射後に念のために投下部隊に突撃命令を出して。」

MOBジャバウォック攻撃指令「いまだかつてレールガンを直接狙われて生き残った機体などありません!このレールガンの破壊力と精度は確かですから」

エミル「違うのあいつは・・あの侵入者の機体は特別な機能があるのよ!」

ジャバウォック攻撃指令「あの機体のスペックはこちらが全て把握しています。」

コロシアム ジャバウォック.jpg

エミル「何か違う」

ゴゴ「全方位に通信を入れるか・・」
ゴゴはAGゲンブーンのコクピット内部でコンピューターを脳波操作して全周波数通信を入れる。

ゴゴ「やあ諸君、お取り込み中のとこを失礼する。俺の名は君たちで言うオールドクローズ五号機と言われる者だ」

辺り一帯の全戦艦とAGに通信が行き届く。

BOM隊長「コイツです!この声がベネディクトらやこのイレギュラーな状況の黒幕です。指令部」
死に枯れた声で話す隊長、AGエントのコクピットの緊急救急システムにより治療中であり救急作業用のアームが隊長の治療を行っていた。

ゴゴ「君たちの機体を恥ずかしながらこのオールドクローズであるゴゴが一機拝借させてもらった!これからこの機体を大切に扱う所存だ!この機体は俺が有る部分を改造し強化した、君たちにしては十分すぎる機体を作ってくれたな、お礼に助言を一つ言おう」

ジャバウォック乗組員「レールガン相手機体を捕捉、エネルギー充填90% 発射可能まで30秒」

エミル「静かに!ゴゴが何言ってるか聞こえないじゃないの!」
すごい剣幕でエミルが乗組員に怒鳴った

ゴゴ「それでは君たちの言うグラビィティーフィールドと言うバリアーの事だが、これは実は、バッ!」

BOM指令官「撃ってーい!!」
スパルトイの対艦反粒子レールガンである前方の二本の板状の柱が伸びた先端から強大な光りが放たれた

ゴゴのゲンブーンは巨大な爆炎に包まれた

スパルトイ乗組員「レールガン目標地点に着弾、命中しました!」

BOM指令官「先手必勝だな!残骸を調べろ」
ウス笑みを浮かべてモニターを眺める

スパルトイ乗組員「きっ聞こえます・・」

BOM指令官「何がだ」

スパルトイ乗組員「奴の通信」

ゴゴ「音量が弱かったようだな!BOMスパルトイ指令官のアテス殿、お礼の話は最後まで聞くものですよ」


全員がどよめいた!確かにゲンブーンの目標地点に着弾したが、出てきたAGゲンブーンの映像は無傷で有り何も無いかのように静止していた。
スパルトイ乗組員「すでに先ほどあの機体とコンタクトを試みた時にウイルスを送りこまれた形跡が!」

BOM指令官「何故だあの機体、何がっ、まさか!あり得ないぞ、極秘データと違いすぎる」

エミル「ゲンブーンのバリアをこの一瞬で強化したのよ!それしかない、 そもそもグラビィティーフィールドって具体的になんなの?政府はどこからこんな魔法みたいな技術を!」

ゴゴ「だからそれを言おうとしているですよ、ミスエミル」

ジャバウォック乗組員「ジャバウォック通信施設システム内に不審プログラム発見!」

MOBジャバウォック指令官「静止して破壊できるのは今しかない!おいっちゃんと録音したな!」

ゴゴ「それでは続きです、この技術は自らっ」

MOBジャバウォック指令官「レールガン発射!」
ジャバウォックのハッチから伸びたレールガンから巨大な弾丸が発射した
またしてもゲンブーンの周囲は光りの渦と化し小さな太陽の様に光りだした

エミル「知識よりもこの危機を回避させる!全軍突撃!!」
死ぬか生きるかの間際の様な女の雄叫びである、その命令は両勢力共に実行された。
AGミータンクやAGエントがAGゲンブーンの周囲を纏い全火力を撃ちつづけた

弾丸やミサイルの爆炎が舞いその光りに包まれる、一旦両勢力ともにゴゴの声が聞こえなくなったと思ったらさっきの戦闘の続きをしだし始めた!一触即発の緊張感は度を越して全員を狂人と変える。

タフネスビギナーズカード AGエント.jpg

その中で一機怒号のごり押し射撃を猪突猛進の体勢で使いMOBのAGミータンクを二機撃破した奴がいた。
その少年はコクピットを前のめりで操縦して目が怒りでつり上がり眼光は悪魔の様である
BOM部隊A「おい!無謀者すげー切れてるじゃないか、動きも殺意も」
BOM部隊B「もっとやっちまえー奴らを皆殺しにだ!」

無謀者「もっとだ、奴らを殺すそれが正義だ!」

少年の脳裏に過去の体験が走馬灯のように巡り始める。彼はBOMの教育によって生まれた典型的な洗脳された殺人マシーンだった。祖国の起源を偽り、過度な歪曲編集、そして味方勢力の戦死者の為の復讐心の煽り。

無謀者「もっとだ、奴らの死こそが繁栄のあかし」
ヘルメットにマシンガンの閃光が照らし出される

その少年がオートコントロールシステムの行動認証トリガーを押すたびに彼の脳裏に浮かぶ戦死者の生い立ちが


フラグ「 粉 砕!!」

フラグのMOB-ギロチンと言う斧がまたもや敵AGエントを一刀両断する。

ビギナーズカード AGゴクラクズ.jpg

MOB投下部隊のベン「やったぜ、これで四機目だ!」

MOB投下部隊のフォワード「ベン、奴をほっといては勝利はムリデスネー」

タフネスカード AGミータンク.jpg

ベン「あのエント突っ込んで撃ちまくって来るだけだが、射撃のセンスが有るみたいだな」
フラグ「奴を仕留める、うぬらミカド魂を忘れるな!」
ベン「にっペン万歳!寿司に腹きりが文化だったけ」

フォワード「ベン腹きりは失礼、フラグさん侍魂とイイマスネー、それでは我々もMOB神風特攻隊!」

ベン フラグ フォワード「おかーちゃーん!」
戦闘で死ぬまぎはなど本当に身近に心配や心思う人は人それぞれで、死ぬまぎは形式やルールなどどうでもいい事である。

三機は無謀者が敵機を追いかけてる隙に背後に回り込んだ。

ベン「はえーぞ!追いつけない」
しかしエントは宇宙戦用機でもありそのスピードは速かった

フラグ「もう少し・・今だ!」
エントがまた高火力の射撃体勢のバックファイヤで速度を落とした時にスピードが落ちた
その時に戦闘のフォワード機が相手の頭部を対AG迎撃レーザーで破壊した

無謀者「後ろ!俺に逃げずに寄って来るとは!やってやるぜ!」
無謀者が体勢を整えようと旋回しようとした時ベンのマシンガンが無謀者の進行方向を阻害、そして

フラグ「粉 砕!」
フラグのAGゴクラクズのMOB-ギロチンが相手AGエントの脚部を切断した!

その衝撃でエントは吹っ飛び姿勢制御スラスターがフル活動して体勢を整えるかと思いきや

ベン「やったか?斧でやたらと吹っ飛びすぎのような・・」

無謀者「あーっ 吹っ飛ぶぜー!これはやばいそうやばいんだよこっちには・・」
無謀者「黄色い将軍の首!」

フラグ「あいつの最終目的は一機でも投下部隊を撃墜する事では無い、この方角はまさか」

ベン フォワード「ジャバウォック!」

そう無謀者は自分の戦闘スタイルに目を配らせて最終目的であるジャバウォックに接近する事を分かりにくくしていた。

姿勢制御をジャバウォックに向けて全速前進する無謀者

MOBジャバウォックレーダー員「敵機一機が射程可能エリアに接近中」

MOBジャバウォック指令官「AG迎撃レーザーで焼き切れ」

エミル「まって捕えるは、その一機をGホールドして」

MOBジャバウォック指令官「なっまた私と違う命令ですか、まあいい今回は士官の判断が冴えている。やれ」

MOBジャバウォック防護員「了解!重力波敵機に当てます」

無謀者「発射 全弾だー!沈みやがれえええぇぇぇぇえっ!!」
エントから対艦ミサイルやマシンガンが発射される、とてつもない火力である、この時の為にストックを用意していたみたいだ。

その時

無謀者「急に速度計が下がり始めた!」

ガッガーン!! AGエントは何かにぶつかったかのように速度を落とした
 
無謀者のエントが速度を急に落ち始めて完全静止した、そして先ほど撃った弾がエントの元に戻り始めて後ろに通り過ぎた。

無謀者「何故だ!シュミレーションじゃあ、もっと弱っちいのに、こんなの聞いてないぞ!」

MOBジャバウォックレーダー員「目標Gホールド完了 レーザーで無力化します。」

ジャバウォックの対AG迎撃レーザーが発射されAGエントの手足を切断して武装も破壊された。

エミル「何か知ってるはずよ!殺したりしないで捕虜条約を守る事!」
MOBジャバウォックレーダー員「敵部隊が撤退しだしました! こちら投下部隊5機中破、敵軍8機撃墜。・・・あっ敵スパルトイ武装輸送船も進路を変更しています。」

BOM指令官「くっイレギュラーのせいでこうなったが次はこう邪魔は入らんぞMOB!・・・全機撤退、隊長機だが爆破させろ!」
スパルトイが大きく進路を変え巨大なスラスターと反重力モーターを機動させ退却をしだした

その時、両勢力の全艦内とAG機体のディスプレイに大画面でメガネを付けたゴゴのニュース番組の映像が流れる。

「緊急ニュースです。MOBエンハンス州上空宇宙域で両軍の戦闘が行われており両軍とも戦闘が今終わった次第ですが、BOM側の極秘部隊の隊長であるスミス・バーザック氏(39)を機体もろとも爆破して証拠隠滅を図る目論見があるとされます。今彼の心情を聞いてみましょう」

ゴゴ「今の現状と何か伝えたい事はありますか?」

スミス「助けてくれ頼む!俺は命令されただけだ!奴だ奴に頼まれた!その前にゴゴこいっ、プツン」

通信が途絶え映像が切り替わった

ゴゴ「皆さん彼が助かる道が有ります。ここの緑のボタンを押して署名をして下さい、すでに今スタッフの者がBOMの政府とやり取りして、BOMの政府が公式に意見を取り言える様にできる署名と判断されました」

すぐさまに署名ボタンが押されて画面にその数字がカウントされ始めた。

BOM指令官「なっどうなってー 奴が居る!」

BOMレーダー員「AGゲンブーンが居ます!無傷です!」
両勢力のディスプレイの映像が回復して通常モードになり全員がゲンブーンの方向を向き
射撃体勢を取ろうとしたその時

ゴゴ「お前ら一分で1億の署名が揃ったぞ!それでは俺の話を聞かない罰と署名の実行だ」

すぐさまAGゲンブーンはアサルトライフルを武装輸送船スパルトイの方に向け、そのライフルを向けた方角が黒く空間がうねる様にねじ曲がった

ゴゴ「バン!」

うねった空間にライフルを斉射するゴゴ、弾丸はその歪曲した空間に入ると目には見えない程の速度に跳ね上がりそしてスパルトイにその弾丸が襲いかかった。

ツァン ツァン キュン カン キュン

弾丸はスパルトイの重力波を貫通して巨大な戦艦の装甲を貫通して衝突の熱で蒸発して爆破した!
AGのたかが5~6発の弾丸が武装輸送船スパルトイを中破までさせてしまった。これは蟻が像を噛み殺した程のダメージである。

BOM乗組員「一番格納庫大破、四番七番ジェネレーターも大破、対艦レールガン並みの損傷です。」

BOM指令官「各員消化、救助、その他は緊急脱出を計れ・・・MOBと交渉して停戦だ後部隊隊長も救助しろ。」

BOM部隊「了解、全員フォログラムの白旗を上げろ」

BOM部隊「了解」

BOMとMOB両勢力が謎の沈黙のさなかMOBのエミルは冷静だった
エミル「あのエントの機体は捕虜にするのを忘れないで!ゴゴは監視警戒怠らず」
MOBジャバウォックレーダー員「AGゲンブーンが 速度を上げて高性能レーダー範囲外に移動します」

MOBジャバウォック指令官「全部隊もうあのオールドクローズ五号機には手を出すな!停戦だ おいBOMと停戦交渉判を作れ」
AGゲンブーンが高速で行方をくらました。高精度のステルス性能を発揮させた

エミル「あれはオールドクローズね、人外よ、あの強さ。 それよりちゃんとさっきの話はとれてるの」

MOBジャバウォック乗組員「はいこれです。」

音声「はーい 土曜の7:00はフリーズ キャアの時間だよー、今日のお話は、宇宙の王子転校して大ハプニング拡散!皆も朝からフリーズ キュア!」

乗組員「あっ不正プログラム対処忘れてた」

エミル「あほっ」

乗組員「しかしこのゴゴの姿若いですねー」

エミル「これは、こっちが有ったか!至急上層部と連絡!」

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