第二話 少年の視点 [小説アーマードギア]

第二話 少年の視点

雪が漂漂と降る夜

少し雪が降り積もった低い丘の上に

少年が一人立っていた

人と待ち合わせる場所でもない

いかにも孤独を望んでいる
様にも見える

その時遠くの道路で

少年は二台の巨大なトレーラーを見る

その巨大差は全長16メーターを超え
いわくありげな迷彩色のカラーをしていた

トレーラーは遠くに走しっているが
燃料電池で回るモーターの音が少年の丘まで響いた

「・・・軍事用? あまり見ないな。って、どうでもいいか」

少年はうつろな目で答えた後、肩に乗っている

謎のロボット風のペットらしき生き物に
ペットフードやっていた

その生き物は柔軟なひもの様な足を四本垂らし
鳥のクチバシにかわいらしい球体の目がついた
見た目をしており
クチバシから舌で器用にペットフードを食べる


「お前は、いいよな 何もわからなくて」

トレーラーは走り去って行く、その方角は
珍しく少年の学校の方面を走って行った
小説1.jpg

ラトラビア国 ウラバマン州の海岸沿いの町

に高度な企業人を同時に育てて
他企業に即戦力の人材として斡旋する。

それを経営にする企業設立高等学校がある

その運営する企業名ジオマトリクスエムロード

アーマードギアやその他の高度な操縦技術が必要と
される大部分の機種に、脳波を感知しダイレクトに
機械を動かす技術が必要だった

その為この業界は
世界レベルで発展し最も競争が激しい

この企業は業界のトップクラスのシェアを
確保しているが

裏では人を縛り付けた英才教育であり

幼少から青年までに脳が記憶や技術を習得する
事に没頭させまるで仕事の為だけに生まれてきた
かの様な状況である

少年はそこに入学している二年三組のスタンダード
キャリア科といういわゆる、落ちこぼれである

学科を名目に表では対等に裏では差別を計った内容だった

授業の内容もエキスパート エンジニア科を補佐する内容

事務や研究用サンプルを管理する工場の
資材管理などを行う

これは実技だろうか、
 さっきの少年がフォークリフトを操作し
資材の運搬を行う。

すると

二人の不良がフォークリフトを操作中に目の前に堂々
と立ちふさがり少年を睨みつけた

「またかっ・・・おい どいてくれよ」

二人は微動だにしない

「お前ちょくちょく一人で外に逃げて何してんだ。

   俺らが怖いかっ ああぁっ おいっ! 」

 少し体格のいい目つきの悪い男がいやみたらしい
言い回しで喧嘩を売って来た

 「スタンダードのアレフッドちゃんは今日も
  いじめで泣いちゃってたって訳。」

もう一人のボサボサ頭の金髪が茶化す。

アレフッドは業を煮やし

「はーっ」

とため息を吐いてフォークリフトから飛び降りた

いつの時代も人は理想やモラルを重んじ進化してきた
が、・・・変わらない。

所詮 頭のいいサルどもだ自分も含めて
いわゆる劣等生と優等生の差別化による
いじめは絶たず、

教師も暴力行為以外は処罰を許していた

「そんなに邪魔したきゃ勝手にどうぞ
 俺は休めるし、言い訳するときお前らの
 名前あげるし。今時喧嘩なんかできないだろ
 どうせ。」

面倒臭そうにあしらうアレフッド

 「おいっ!モヤシ テメーのそういう態度が気に食わ
ねえってんだよ! 反省しろ!」

これ以上どうしろと言うのか自分では我慢したほうだった
その瞬間

 「 ドカッ 」

 「ブゥゥッッ」

左手の拳が勝手に頑丈そうな頭部を拳打していた。
真ともに鼻に直撃し軽く鼻血を吹いた
小説2.jpg

 「この お前 」

体格のいい生徒は左手で
  掴みかかり右手で殴りかかろうとした
その時
 二人共後ろの方へ急激に距離が離れた

 「やめろ こら」

 慣れたように低い渋い声で二人を引き離したのは
屈強な警備兵である男、

丸でスワットの様な体格をした大男が仲裁して来た

ジオマトリクスエムロードの正社員である警備兵の
カメハメハ ローであった。

彼の噂は絶えない火星出身の火星人とは自負しているが
多くを語らず歴戦の英雄なのか、はたまた戦闘はズブの
素人のお飾りなのかは不明だ

 「こいつ 殴りやがった 終わりだお前 
 カメ早くこいつをショピいてくれ」

 息を切らしながら許してくれと嘆願するかの様にアレフッド
 はカメハメハを見つめた。

 「まーっ、仕事の邪魔した件もおおやけになると
  やばそうだぞって、ことで今回は多めに見といてやるよ」

 と茶化す。

 「多めに?! どっちの話してんだよカメ
  俺は殴ってないぜ」

 と体格のいい男は言い返す

 「仕事を邪魔すると退学法てのがあってな
  障害だの言いたければ。郊外での話だ!」

 「後ちゃんと校則に喧嘩両成敗て書いてるからよ!」
 と最後に言った内容で二人は校則の第二十二条を
 思い出した

 「目には目かよ」

 と呟く二人。

 「所でお前ら黙っといてやるから手伝え。」

 と言うと強引に第一倉庫に連れていく

 二人ずれのもう一人は怖くて逃げたみたいだ

 クリーンルームエアシャワーを防塵服を着た二人が浴び
 扉の前に網膜スキャンと自動指紋識別システム(AFIS)
 を終える

再び強引にクリーンルームの第一倉庫に連れ込まれた

 そこには驚くべき光景が広がっていた

 あまりの驚愕しただただ目を丸くしていた

 そこには二機のアーマードギアがそびえ立っていた

 二機とも、丸ですらりとした人の様なボディを
 しておりロボットと言うより巨人である

 純白の機体は両肩にシールドを付けており
 足は逆間接のドラゴンの様な形状をしていた

 頭部まで丸でドラゴンの様な形状をしている
 青白いもう一体は頭部はサメの様な形状に
 足は同じで、背部に巨大なワイヤーを装備していた
 
「アーマードギア・・・」

 口を開けたまま呟くアレフッド

 「いや正式には 遺伝子を改良した新人類様に作られた
  アーマードギア オールドクローズだ」

 「すげー、ついに俺たちは人殺しの道具の実務勉強も
  やっていくて事だな 」

 体格のいい不良が答えると
 急に難しい顔をして答えるカメハメハ
 
 「お前らと企業は考え方にギャップがある
  お前らにとっては一個人を大切にする企業という考え方
  企業にとっては人はコマそして業績こそが人が存在する理由だ
  これからお前ら本気で実力をつけなければ
  確実に排除される」
 
 「俺たちのやる事って何」

 口を開けたまま茫然と立ち尽くすアレフッドに対して
 楽しんでいるかの様な不良のザングーだった

 「オールドクローズは 名ばかりのパワードスーツで
  大量のナノマシーンを使った、バイオスーツのハイテク機だ
  あの装甲が?がれている部分のフレーム取り付け頼むわ。」
  
 そう言って道具とマニュアルを渡しそうそう立ち去るカメハメハ

 さっきの喧嘩が嘘のようにコミュニケーションを図りマニュアル
 を読み続ける二人

 「グワアアッ ゴゴゴゴッ!!!!!」
 
 オールドクローズが丸で生きているかの様に動いた
 一人で勝手に。

どうやらバイオスーツではなく
 何らかの生体兵器である事にうすうす気づく二人
 だがどちらが正しいのかは分らない
  
 「逃げた理由はこれか」
 
 まだ口を開けたままのアレフッドは一人の少女を
 見つける、

最近転入してきた女子生徒だろうか
 暖房設備の風から髪が揺れた
 なにか思い込んだ表情の瞳をしていた。
小説3.jpg 
続く 
  
nice!(0) 

nice! 0

Facebook コメント