第四話 嵐の予感 [小説アーマードギア]

第四話 嵐の予感


「ウオーーーーン」

ウラバマ州のジオマトリクスエムロードの企業校辺り一帯に

防災サイレンが鳴り響く。

州防災無線、ウラバマ各放送事業者からもサイレン

が鳴り響きその後、TV、ラジオ、インターネットに

避難の指示の放送が入りだした。

街路時の拡声器と信号などのモニターに

「武力攻撃の可能性です。直ちに近辺のシェルターに避難してください」

未確認アーマードギア五体がGMの企業校の

方角へ進撃している情報を、前々から

ウラバマ州UENが所有する偵察衛星を遠隔操作し

その都度その五体のAGを偵察していた。

UENデミトリダス空軍基地の管制塔で

その管制官の軍事戦略担当

ダンジョン・マスターチーフが

しかめっ面で偵察衛星による情報SAR画像を睨み呟く

「上層部め、五体のAGに対して実戦で試作機での対抗策か。」

「こうもゲリラ戦でこちらの死人が出ていると、

手塩にかけて育てたイリウス兵が惜しく

なったのか、だからと言って無人機のオートマタ―を・・・無謀すぎる。」

女性管制官がチーフに

「目標五体の移動速度時速170kmから想定すると

 こちらのAGブシド―八体全機、間に合います。!」

企業校に鳴り響くサイレン

血の気の引き誰ひとりの表情は同じさま・・・人々はその恐ろしさを

知り尽くした者ばかり、この地区の五人に一人は身寄りを戦争で亡くしている

走り出してシェルターに逃げ込む人々、その逆方向に歩いて進む一人の虚ろな表情の

企業女子高校生 ノエル マナ。

一人のクラスメートの男子が彼女に声をかける。

「おいっ!ノエル そっちはシェルターの方向じゃないぞ、大丈夫か?」

その男子の方を向きノエルが答える「・・・・私、ちょっと友達を、探しているの。」

その男子に別のメガネの男子生徒が真剣な眼差しで言う

「おい、テレビ見たのか!マジでやばい、やつらは企業連だ、つまり

 工場内、研究施設もちろん、人材の俺たちも躍起で殺すきだぞ!」

二人は焦りながらシェルターの方に避難していった。

「・・・友達なんていない。死ぬ事が不幸!?

私は今からお前のとこえ・・・シルフ。」

急にその女子は走り出した。


工場AG格納庫に塗装をやり終えたオールドクローズが

ハンガーによって床側にスライドし寝そべっている。

丁度頭部の前方に機体名であるステッカーが貼られていた

その名も 「プラス」

その可変機構の方シールドの塗装を担当していたアレフッド

はよだれを垂らして方アーマーの上で熟睡をしていた。

格納庫にも避難サイレンが鳴り響く

「ウオーーーーーン 工場内に居る人は直ちに係員の指示に従い

 避難してください。繰り返します。」

オールドクローズはただ静かに沈黙し、微動だにしない、

この巨人は何かを知り、何かを予知している様に

ただその時を待っているかの様である。

リオレイン起動1.jpg

GM社のオフィスビルのシェルター地下四階で幹部たちが
大声を立てて会話している

GM役員「校内の生徒全てシェルターに移動中です」

GM幹部「早く全教員警備員に避難させろ
人の力あっての兵器、たとえ機密兵器であっても対等に事を進めるぞ」

一人人道優先な若い幹部社員が全員を鼓舞させる


目つきの悪い男「おい お前!GM極秘マニュアル
 ”機密兵器の保護に関して”を知らないか」

目つきの悪い細みの男が肩に
アレフッドと同じペットらしき生き物を乗せて喋っていた
そこに壁に背を持たれて小声でその幹部に喋りかけた


目つきの悪い男「その機密兵器を巡ってどれだけの犠牲を払ってきたのか
わかるか!」

肩に乗った生き物の目が光りながら睨み始めた

GM幹部「あっあ」

一瞬朦朧として次に人が変わったかのような表情をして言う

GM幹部「しまった俺とした事が」

GM幹部「マニュアルは覚えているな!
時間になり次第機密兵器が格納している関係機関を全て閉鎖する!
それと例の生体兵器をばら撒く!命令は絶対だ!いいな」

GM役員「しかし子供たちや職員を犠牲にするのは後々支障があります」

GM幹部「身内のやり取りなどどうとでもなるは!iBR社の前線行きがいいか」

GM役員「わっ解りました」

GM役員「この区間の扉を閉じろそれとGM警備部隊
にやらすなこちら直属部隊を行かす」

GM社員のオフィスビルに避難用のヘリが下りてくる

GM企業校の警備センターはドーム型の形状で

AG二脚型が入る様に屋根が高い

企業校から500m離れた場所に建てられており

近くには垂直離着陸用のヘリポートが備えてある

GM警備隊格納庫の内部には

中央警備室に二人の男が会話をしていた

「ここに来ての初の出動要請だな。」

黄色い警備服を着たひげ面で白髪交じりのロングヘアーの

老人が答えた。

「ああっ、さっきのブリーフィングでテロリストの数は5、

こちらの戦力はたったの一機、

だから遠距離からAGで狙撃してUENの救援が来るまでの時間稼ぎをする。

、それまで俺に責任丸投げかよって!」逆立った金髪のバンダナをした男

カメハメハ ローが、苦笑いしながらベレッタにマガジンを

込める。

「いざという時の為の警備兵だろ、その代わりに日ごろ戦車に

ワックスだけで給料が貰える、それとテロは四体だろ。」

と老人

「坊っちゃん達の世話に巡回もやってるって

ハミルトンさんはブリーフィング中に何を聞いてた・・・四体

何を根拠に!?。」

ハミルトンはモニターを指さし答えた

二本の柱にモニターが多数とキーボードが繋がっている。

「まあ見てみろ、これはリアルタイムに更新されるX線画像にそれに

解りやすい様にパルスレーダーからの情報をサイズを合わせ

掛け合わせた情報だ」

ローがモニターを見たところ確かに機体数が四体になっている。

その時モニターの情報が更新される

「見ろ! 今出たぞ、第一救援隊は予定通り八体、


 AGのデザイン名(形式名)はブシド―だな。パイロットが

オートマタ-?、なんだっ?」

「ラーメンクイタイ♪ ラーメンクイタイ♪」

「ん?」

ローの携帯が鳴る

「はい こちら カメハメハロー。」

「俺だ イヒト クローゼだ、時間が無い単刀直入に言う」

低く落ち着いた声で話しをして来たのは

ローと火星で友に戦ったと言われる歴戦の英雄

イヒト クローゼだった。

「おいイヒト!救援部隊がAIだと、話が違うぞ!」

「まあ聞けっ、そっちのレーダーでは捉えられない

 なにか特殊なAGと推測される物が一体いる。

こちらにも先ほど見失った今から迎撃態勢に移れ。」

口早に言うと携帯を切った。

「隊長!、早く私も任務に就きたいです。」

若い女性パイロットであるアルテイシア ホークが

緊張感が無いおっとりとした返事でイヒトに言う。

「カイ アル 俺たちは例のミイラ取り計画の情報を掴んでいる

ここで奴らを泳がせる方法が、これからのテロとの戦いを終わらせる

最善の任務と思え」

散切り頭の美系で背の高い容姿をしているが、イヒトクロ―ゼが堅物であった

「アルと一緒にしないでくれる、俺は今日は戦いたい気分じゃないねえ

とっ占いに出てる、地球中心説占いは当たるぜ。」

ポニーテールの馬顔のアジア人風の厳つい男はGM-3000キノアース

の脚部に背もたれ目をつぶりながら言った。

GM-3000キノアースは全長30mもあるステルス型の

輸送機で後部に尻尾の様なカナード翼を折りたたみ収納している

垂直離着陸できる推力を持ち推進は小型低温核融合ロケットで

驚異的な推力を要している。機体前方にAG投下時用の防風シールド

が特徴的な外観をしていた。

一方同時刻企業校周辺5kmにハイブーストの轟音が響く

謎の企業連のテロ集団の一体が強襲行動に移っていた。

少し灰色がかった白いタンク型AGその頭部のメインカメラは

アヌビス神を思わせる、企業連のエリート純白の大蛇 オロチだった。

リオレイン起動2.jpg
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